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KOCネバーランド大陸に滞在するジョゼフ・F・ブラックマンの非公認徒然ブログです。お手数ですがKOCをご存じない方はつまらないだけかと思いますので、お帰り下さい。
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常夏の地、オーグル滞在3日目。
かんかんと照り付けるその太陽に、彼──ジョゼフは完全に参っていた。
まさか、此処までの暑さとは。
‥‥というかそんなダークスーツを着ていたら暑いに決まっているだろ、というツッコミは置いといて。

今にも溶けてしまいそうなジョゼフ。
ようやくの思いで人一人座れるぐらいの日陰を見つけ、腰掛けると小さく溜め息をついた。
「はぁ‥‥。」
何で、こんなことになったのだろうか。

元はと言えば相棒の一言が発端だった。
「貴方にも手伝って欲しい。」
四年前に旅に出たっきりの相棒がこちらに帰ってきた時言った、その一言が。
ジョゼフにとっては好都合な話だった。
理由は違えど、ジョゼフと彼の相棒は同じ“仇”を追い続けている身。
相棒が彼にそういう相談を持ち掛けたのも、そうだろうと思い、彼を信頼したのだが‥‥。
まさかこんな地に飛ばされるとは。
「‥‥ちくしょう。
アイツに一杯食わされたのか‥‥?」
砂浜に仰向けになって空を仰ぎ、思わずそうポツリと呟く。

此処に奴等──《銀の女神》の気配は、無い。
邪眼でも確かめた。
気配はおろかその痕跡すら全く残っていない。

このオーグルに奴等は居ないどころか訪れてすらいないのだ。
悔しい気持ちが湧き上がるのと同時に、僅かな安堵を覚える。
国王も大臣も、国民も皆、優しい人ばかり。
こんな地を奴らに踏みにじられるのは癪だ。

とにかく、ここに居ないと分かった以上、他の場所を探すほか無いだろう。
‥‥だが、その為に先立つものが必要だということを同時に思い出す。
どこの世界にいても必要なものは金、という訳か。
「仕方ない。」
おもむろに起き上がり、身体に付いた砂を払うと、暑い日差しの中を彼は歩いて、仮住まいのテントへと向かう。
あそこにひょっとしたら金になるようなものを置いていたかもしれない。
そんな淡い期待を持って。



‥‥つづく。
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